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ふまんときぼう
不満と希望
宮本 百合子
男性作家の描く女性について(『読売新聞』記者との一問一答)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,118 字 · 9 页
男との生活を見透しているのかも知れないし、現実は複雑なものでしょう。ここが面白いと思うのですネ。
ここに新しい文学における女の内容が現れてきていると思うんです。たとえば室生さんがある小説の中で丸ビルの附近の朝の景色を美しく描写して、女の事務員の姿をそこに点出しておられましたが、そういう描写が、こういう作家にあっては非常に絵画的効果にだけ終っているということ、つまり、他の面で鋭く目に映っている物の形の奥にまで突き入った洞察をしている作家でもその事務員の朝の十分眠り足りたスガスガしげな姿というようなところで描写を止め、生活的なにじみというか女事務員の社会生活の中で身につけてきている特徴などにまで迫って、身振りにしろ言葉つきにしろ、捕えてはいきません。私たちはこういう場合にでも描かれようとして描かれぬまま残された女のある面を感じるわけです」
問「新しい女性を描き得る作家としてはどんな人に期待を持ちますか」
答「どういう作家が女を、つまり社会的なつながりにおいて全面的に書くか、ということは作家の社会性の問題に結びつけられて理解さるべきものなのでしょうね。