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りこんについて

与謝野晶子評論集

与謝野 晶子

与謝野晶子『与謝野晶子評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:離婚について、私の貞操観、三面一体の生活へ、平塚さんと私の論争、平塚・山川・山田三女史に答う、何故の出兵か。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 50,402 字 · 100 页

青空文庫

其処に激烈な嫉妬が起ったに違いない。あるいは嫉妬は本来男子のものであって、それが女子の性情となったのは後世の事でないかとさえ思われる。

女子に自ら純潔を持することの出来なかった時代に貞操の観念が女子に自発しようとは想われぬ。唯だ女子の持っていたものは甲の男子を愛して乙の男子を厭うという自然の好悪に過ぎなかったであろう。好悪の感情はあってもその選択の権利が女子になかった時代であるから、好悪は一の感情として存在するだけで、それを死守する意力即ち貞操と名づけるまでの観念は成立たない訳である。

これに反して男子には、嫉妬と共に女子を自己一人に服従せしめようとする思想、即ち貞操を女子に強いるという事が生じたに違いない。自分は如此く直覚する。貞操の起原は男子の威圧からである。女子にあっては本来被動的のものである。

男子が一人で同時に幾人の女を独占することは丁度今もその遺風を伝えている土耳古帝の如きものであった。一夫多妻は最も元始的なものである。一夫多妻となれば多妻の間に嫉妬の生ずるのは当然である。女子も遅れて嫉妬を感ずるに到った。

しかし浮動していた人間が土着する人間となり、「種族的階級」