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りこんについて
与謝野晶子評論集
与謝野 晶子
与謝野晶子『与謝野晶子評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:離婚について、私の貞操観、三面一体の生活へ、平塚さんと私の論争、平塚・山川・山田三女史に答う、何故の出兵か。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 50,402 字 · 100 页
のする百般の事柄と何の関係もないと考えていられるのは余に浅浅しくはありますまいか。男女の愛情がそう単純なものならば古来恋愛から起った悲劇があれほど沢山にないはずです。先生はまた女は或程度まで自己の職業より来る趣味は捨てても良人のそれと迎合し同化するというようにせねば到底円滑には立行かぬといわれましたが、これはやはり「夫唱婦和」の間違った御考であって、良人の説に迎合せよなどと強いるのは教育勅語の「夫婦相和し」の御趣旨が徹底しておらぬ証拠で御座います。こういう態度で男子が妻に臨みますから家庭はかえって円滑に治らないのだと存じます。もし妻が対等の位地からこれと同様な事を夫に強いて、今の教育は自分の趣味と合わぬから教育家たる事を止めて欲しいと申したならば、三輪田学士は直ぐに快く妻の心に迎合して教師生活を捨てられるでしょうか。夫婦が対等の位地で互に尊敬し自然に相和して行かれるような立派な道徳の上に家庭を作る事を教えないのは未開野蛮の遺風です。
この先生はまた趣味をば捨てられるもののように思っていられます。趣味というものが好く解っておらぬためでしょうが、これは辞表を出してしまえば倫理の先生が明日から帳場に坐れるといったようなものではありません。