轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

『ケプロン・くろだのこうそう』について

中谷宇吉郎集 第八巻

中谷 宇吉郎

中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第八巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『ケプロン・黒田の構想』について、桂浜、北国の春、金鱗湖、高度八十マイル、写真と暮らした三十年、寅彦の遺跡、南極・北極・熱帯の雪、百科事典美談、北海道開発に消えた八百億円、母性愛の蟹、娘の結婚、雪の化石2、六三制を活かす道、ピーター・パン。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 85,890 字 · 178 页

青空文庫

ところが、仕合せなことに、海岸の土産物を売る茶店で「桂浜の石」を売っている。白と、褐色と、薄緑の石、いずれも波にあらわれて、円い砂利になっている。水盤に入れて、水をはったら、さぞ

水盤に雲呼ぶ石の影すずし     漱石

の面影が現出するであろう。

案内の人は、こういう俗化したところで、と遠慮されたが、大都市の近郊の名勝地で、この浜程度の俗化ならば、まず褒めてよい。

酒を飲ますような家も、もちろんあるが、それもある程度までは仕方ないことである。それにここの水族館は、なかなか立派で、かつ良心的である。硝子張のタンクは、小規模のものしか設備されていないが、館の内部に、途方もなく大きい水槽があって、三尺あまりの鰤や、二尺近い大鯛、その他何十種の魚がたくさん泳いでいる。

海水をふんだんに流し込んでいるので、これらの魚は、いずれも非常に元気がよいので、気持がよい。大海亀など、すっかり人に馴れていて、餌をねだるところが、ひどく可愛い。

桂浜は、幻想をこわされないごく少数の名勝地の一つであった。

(昭和三十年八月『西日本新聞』)