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にさんのさんめいについて
二、三の山名について
木暮 理太郎
「霧の旅」1928(昭和3)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,599 字 · 57 页
信州木曾黒沢菩薩鰐口也
天文二十三年甲寅六月十五日大檀那 木曾義在
同 嫡子義康
神主 太四郎久次
孰れも菩薩とあって権現とは書いてない所から推して、『吉蘇志略』の伝えが真に近いように想われる。察するに『由来記』は徳川時代に大和の金峰山に倣って、蔵王権現と改称した時に作ったもので、座王も蔵王と書くべきを故意に座王とし、空海に仮託して古いもののように思わせようとしたのではないかと考える。この御岳山蔵王大権現の称は今も普く行われている。
『由来記』は又、御岳祠に専任の神職がない為に、神への勤めが疎略になることを深く憂いて、木曾伊予守家村が諏訪神社の神職に懇請し、下社の武居大祝重家の二子重晴を黒沢に移住せしめて神職としたと説いているが、『諏訪旧跡志』には
夫信州木曾御岳山禰宜職者、重々由来因レ有レ之、諏訪下之社武居大祝宮内大輔重家定二此之禰宜職一処也、則同名以二武居宮内少輔重晴一任二禰宜職一、為二後々末代一此一書為二証文一、依而如レ件。
徳治二丁未六月十三日(後二条天皇 六百二十一年前)
とあって家村の懇請というよりも、何か特別の関係で重晴が神職となったものらしい。