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にばんめのむすめ

二番めの娘

小川 未明

「少女倶楽部」1925(大正14)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,488 字 · 16 页

青空文庫

それは、黄色な大きな輪の花を開き、太陽の移る方に向いて、頭を動かす、不思議な花でありました。

当時、ひまわりの花は、この地方にすら珍しいものに思われました。また、この花の種子から、薬が造られるというので、小父さんは、それを持って帰って、自分の家のまわりにまいたのであります。

このひまわりの花が、そのときちょうど赤ん坊の頭ほどもありそうな大きな輪に開いていました。娘は、この黄金色をした花をじっと見ていますうちに、いつしか、その花が自分と同じような思いで生きていることを感じました。花は、自分が、母親を恋い慕うように、つねに太陽のありかを慕っていたからです。

彼女は、いつからともなく、ひまわりの花が好きになりました。

一日、彼女は、店さきにすわって、街の上を飛んでいるつばめの影をぼんやりと見守っていました。そのとき、四十前後の男の巡礼がはいってきて、すこし休ませてくださいといいました。巡礼は、体のぐあいがわるく、それに、疲れていました。彼女は、さっそく、薬を与えました。しばらくすると、巡礼は、元気を恢復しました。そして、厚くお礼を述べて、これから諸国の神社仏閣を参拝するとき、あなたの身の上をもお祈りしますといいました。