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にばんめのむすめ
二番めの娘
小川 未明
「少女倶楽部」1925(大正14)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,488 字 · 16 页
はたして、薬売りの小父さんは、夏のはじめにやってきました。そして、こんどはお土産に、二番めの女の子に、紅い珠をくれました。ほかの子には、西の国の町の絵紙などをくれました。
「みなさん、いつもお達者でけっこうですね。私も、もう年をとって、こうして歩くのが、おっくうになりました。若いときから、働いたものですが、この後、もう幾年も諸国をいままでのようにまわることはできません。それに、私には、子供というものがないのですから、さびしくて、楽しみがないのであります……。」と、薬売りの小父さんは、母親に話しました。
「まあ、あなたには、お子供さんがないのですか?」と、母親は、それは、さだめしさびしかろうというようにいいました。
「こうして、働いて、金をのこしましても、やるものがないので、ばあさんと、つまらないといいくらしています。」と、旅の薬売りの小父さんはいいました。
「小父さん、また、来年になったらくるの?」と、子供たちはいいました。
「ああ、また、来年になったらやってきますよ。みんな、お母さんのいうことをよくきいて、達者でおいでなさい……。」と、薬売りの小父さんはいいました。