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にばんめのむすめ

二番めの娘

小川 未明

「少女倶楽部」1925(大正14)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,488 字 · 16 页

青空文庫

もしあなたのお家の娘さんをもらうことができましたら、どんなにうれしいかわかりません。大事にして、私の子供として育てて、お婿さんをもらって、家の跡を継がしたいと思いますが、どうか私に、娘さんをくださいませんか……。」といって、ねんごろに頼みました。

娘の母親は、長い間、貧しい生活をしてきました。それは、自分の腕ひとつで働いて、たくさんの子供を育てなければならなかったからです。

そして、みんな、自分の家にいつまでも置けるものでない。いつかは、よそへやらなければならない。どうせそうならば、この人のいい薬屋さんにやって、りっぱに、幸福に育ててもらったほうが、どれほど、当人にとってもいいことかしれないと考えました。

あわれな母親は、二番めの娘をやることにきめました。そして、そのことを娘に話しますと、さすがに娘は、恋しい母親のもとを去ることを悲しみましたが、やさしい小父さんであり、また、日ごろから遠い西の国の景色などを目に描いて、憧れていましたから、ついいってみる気にもなったのでありました。

姉や、弟は、彼女のまわりに集まって、いまさら別れてゆく、娘のために悲しみました。