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ごかねんけいかくとソヴェトのげいじゅつ

五ヵ年計画とソヴェトの芸術

宮本 百合子

「ナップ」1931(昭和6)年1、2、4~8、10月号、「プロレタリア文学」1932(昭和7)年1月創刊号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,485 字 · 116 页

青空文庫

プロレタリアの国ソヴェト同盟の根本的な外交方針は、平和であり、それぞれの国の大衆を犠牲とする戦争に決して自分から立ち入ったり、挑発したりしないということを。戦争で、ムザムザ若い命を大砲、毒ガスの餌じきにされるのは誰だろうか?

世界平和を守るという不動の方針と展望の上に腰を据え、平和のための実力を充実させるためにソヴェトのプロレタリア・農民は五ヵ年計画の達成に精を出している。どう難癖をつけようとも、失業はなくなる。勤労者の賃銀は上る。労働時間は七時間から六時間何分というところまで縮小された。そして全生産は重工業をふくめて資本主義国の一九二九年来の経済恐慌とは反対に、ジリジリジリジリせりあがりつつある。

右からは二千五百万人の失業者を含む勤労階級の攻勢に押され、左に彼等の敵として聳えるソヴェト同盟に圧され各国のブルジョア支配者たちは、死物狂いになって来た。

中国をケシかけ、ポーランドを操るだけでは我慢出来なくなった列国は、一九三〇年の初めローマ法王を先頭にして、反ソヴェト十字軍を起してドッと攻めかけようとした。その口実はこうだった。「ソヴェト同盟で宗教の自由が奪われているのは人類の正義にそむく、ボルシェヴィキの手から哀れなソヴェトの人民を解放してやらなければならない」