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じんこうえいせいへくみとりぶねがいくはなし

人工衛星へ汲取舟が行く話

中谷 宇吉郎

「毎日新聞」1957(昭和32)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 719 字 · 2 页

青空文庫

これもどうも、何となく後味の悪い案である。中秋の明月の晩、月をめでていると、スーッと流星がとぶ、これがあれだと思うと、月見の宴もだいぶ興がそがれるであろう。

一番よいのは、地球へもって帰って捨てる案である。どうせいろいろな物資を補給するための宇宙ボートが、人工衛星へものを届けるにちがいない。その帰りに持って帰ってもらうのが一番簡単である。帰りは汲取舟になるわけである。

宇宙時代になっても、やはり汲取舟は必要だというのが、人間なのである。(昭和三十二年十二月)