轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じんぞうにんげんのひみつ
人造人間の秘密
海野 十三
「小学六年生」1940(昭和15)年8月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,664 字 · 38 页
一時間ばかりすると、夜が白々と明けていった。心も感情もない人造人間に背負われて、どんどん広野を逃げていく私たちの恰好は、全くすさまじいものに見えた。とにかく、この勢いで、あと一時間ばかり走らなければならないが、途中、ベルギー兵かフランス兵にとがめられたとすると、人造人間にのった私たちは、化物かスパイ扱いにされて、誤解をまねくおそれがある。そんなことも、新しい心配になって、私の頭をつかれさせた。
ニーナも、死人のように、青ざめた顔をしている。彼女は、大きな眼をあいて、不安げに、しきりに、あたりを見まわしている。
そのニーナが、とつぜん私をよんだ。
「ねえ、私たちの前を、へんな自動車が走って行くわよ。髯もじゃの紳士が、のっていて、反射鏡で、しきりに、こっちをみているわ」
「えっ、そんな奴が、前にいたか」
私は、うしろばかり注意していたので、この先駆者には、気がつかなかったのだった。なるほど、前方五百メートルのところを、たしかに、私たちと同じようなスピードで、街道を走って行く無蓋自動車があった。
その自動車のうえから、とつぜん、ぴかぴかと、眩しい光線が、閃いた。