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じんぞうものがたり

人造物語

海野 十三

「新青年」1931(昭和6)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,674 字 · 17 页

青空文庫

戦争なども、生きた兵士を使うことが止められて、人造人間がドシドシ出征することになるであろう。

人造人間は、電波で完全に操縦が出来るようになろう。その時代には、造船所の代りに、人造人間製造会社が、驚くべき繁栄をなすことであろう。人造人間の幾師団かが、突撃するうしろには、人造人間母艦(というのはおかしいが)があって、死んだ人造人間兵士を収容しては、早速修理を加え、戦線に送り出すことであろう。

こんな機械兵士の跳梁する時代には、その破壊力も、断然強くなるはずで、その内に世界大戦争が起って、その強烈なる科学戦は、生物的人間を一人のこらず、一瞬の間に打ち殺してしまうことがないとも言えない。そうなると、人間社会の最期の日が来る。地球上の人類や生物が悉く死に絶えて、その後に来るものは、無魂の機械ばかりが、活動を続けてゆく。そのときの荒涼たる光景を今胸に描いてみると、頭脳がじりじりと縮まって、気が変になりそうになる。――僕は、このようなストーリーの映画を監督して作りあげ、近代人に一大警告を与えたいと思う。