轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
にんげんかい
人間灰
海野 十三
「新青年」博文館、1934(昭和9)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,345 字 · 33 页
と署長は卓を叩いた。「これは簡単な問題じゃないか。あの特別研究室に入るのは、博士と君だけだ。床をドンデン返しにして置いて、その下へ西洋浴槽のようなものを据えてサ、それから一方では液体空気のタンクを取付け、栓のひねり具合で浴槽の中へそいつが流れこむという冷凍人間製造器械は、君が作ったものに違いない。博士自身が作ったものなら、遺書も書かずに死ぬというのは可笑しい。幽霊に追われたとしても、自分の作ったものなら、そこへ逃げ込むのも可笑しいし、第一ドンデン返しにならんように鍵でも懸けて置きそうなものじゃないか。だから君だけ知っていて、博士を脅かして墜落させたものに違いない」
「署長さん、それは貴下の臆測ですよ」と青谷はアッサリ突き離した。「ちっとも証拠がないじゃありませんか。それに当時私は貴下の側にいました。それでいて、墜落させたり、幽霊を出したり、そんな器用なことができますものか」
「ウン、まだそんなことを云うか。……夫人殺害のことでも、君のやったことはよく判っているぞ。君はあの夜八時に帰ったということだが、それは確かとしても、工場の門は一度六時に出ているじゃないか。