轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

こんにちのさっかとどくしゃ

今日の作家と読者

宮本 百合子

「帝国大学新聞」1941(昭和16)年2月24日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,056 字 · 8 页

青空文庫

終章のモラルも、ジェスチュアが目立って甘たるい。

例えば、このひろく読まれた一冊の本をめぐって、今日の読者としての作家や評論家はどんな在りようを反映したであろうか。あれが一種のサロンの本であることを率直に評した人は極めて僅であったと思う。幾人かのひとは、著者がフランスの危急についてそれだけ知っていたのに、何の積極な働きも試みなかったこと、そして今になってそれを喋々する態度を批判している。その批評は幾人かの人々が知識人として今日の社会に対している良心のあらわれであるのだけれど、その半面では、モーロアの本質がつまりダラディエやレイノーとそう大して違ったものでもないこと、それだからこそ現象の説明は皮相な政界内幕の域を脱し得ていないこと、従って、当時のレイノーにその社会的な矛盾紛糾を解く方策が見出せなかった瞬間にはモーロアも一箇の派手な話の運搬人としての存在でしかあり得なかったのだという真相が十分それらの評者に把握されていないことが語られていると思う。

他の何人かの人々は、モーロアの著作に、事実の断片が盛られているけれども、歴史の真相はとらえられていないということに就てまるで触れなかった。