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こんにちのにほんのぶんかもんだい

今日の日本の文化問題

宮本 百合子

「思想と科学」臨時増刊号、1949(昭和24)年1月発行

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 页

青空文庫

のように米をきっかけに若い娘に対する殺人事件もあらわれた。

犯罪数の増加と方法の残酷さとは市民生活を絶えず不安におとしいれているし、「夜の女」と浮浪児の生活救済について政府は全く無力である。それどころか一九四七年の夏には浮浪児収容所の監督者が逃亡しようとした少年を拷問虐殺した事件も起った。

片山内閣は思いがけないエネルギーを発揮して、日本の半封建的社会の伝統として存在していた博徒の大親分関東尾津組の親分をはじめとして大小の親分を検挙した。ヤミ市の元締であり新興マーケットの元締であり恐喝常習の暴力団であるこれらの徒党の検挙と団体の解散は、一般市民に好感をもってみられた。関根親分の検挙にからんで元行刑局長正木亮がその法律顧問をしていたことが明らかとなった。また篠原組親分の実質的協力者は塩野前司法大臣であったこともしられた。或る者は皇族の一家と関係をもっており、或る者は自由党に関係があった。輿論は自由党の経済的毛細管であり、動員網であるヤミ市の繩張り顔役の勢力に、社会党が一撃を加えたものと認めた。

同時に一般市民は片山内閣そのものの腐敗した構成にも驚かされた。