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さっかへのかだい

作家への課題

宮本 百合子

「囚われた大地」について

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,681 字 · 8 页

青空文庫

須井一の『綿』、小林多喜二の『不在地主』『沼尻村』、金親清の『旱魃』などの歴史的意義をもつ農村小説でも規模が違うから比較すべきでないが、これほど芸術的な力は見せなかった。」といい「プロレタリア文学においても現在の中心問題となっている」のは「新しい人間タイプを創造するということ」である、といわれている。

また、林房雄氏は「文学は復興する」の中で「囚われた大地」を称讚し「トルストイ、ドストイェフスキーの手法とともにその鋭く、はげしい精神をも正しくつたえているように思えるたしかな本格的な、小説の名にあたいする小説である」といっている。

長篇のわずか半ばで加えられたこのように横溢的な評言から、最も有効に自己をコントロールし終らせることは、創作についてなみなみならぬ鍛錬を重ねた作家にして初めてなし得るところであろう。

社会主義的リアリズムの立場に立って性格、心理を描くという課題も、この作品の創作的実践においては未だ解決されたといえないのである。

同じ作者によって書かれた「童子」、「村の地主」などの作品にもふれることであるが、われわれは広汎な意味でのプロレタリア文学における自然描写の問題、方言の問題などについてもリアリズムの理解を一層深めなければならない。