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しゅっけものがたり
出家物語
「オール読物 第三巻第一号」1948(昭和23)年1月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,838 字 · 28 页
、第3水準1-93-66)かロースかなんかでなきゃ食いやしませんからネ。あの野郎と結婚するわけじゃない、※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)やロースや蒲焼や天ぷらと、結婚すると思や、この節はもう、これに限るのよ。野郎なんざ、どうだって、栄養失調にならなきゃ、いいのヨ。ネエ、そうだわヨ、奥さん」
こう言われてキヨ子も、じゃア見合いしましょう、ということになった。
幸吉は立派な新築したけれども、うちで営業するわけじゃなく、今もって昔ながらの屋台をだしている。結局これが、婆さん流にアレヨアレヨともうかる。尤も幸吉は足まめだから、自転車で浦安あたりを往復して、同業者へヤミの魚をうる、オメカケ連を活躍させて待合へうりこむ、酒、タバコ、衣類でも何でも扱う。小さい時からデッチにでたり、色々の商売に失敗したのがモトデになって、ともかく呉服物でも時計や材木や紙のことでも心得があった。芝居の道具方に四年働いていたことなども大変役に立っている。
その日は商売を休んで、例の※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)やロースや蒲焼や天ぷらを豊富に用意し、そっちの方が聟さんだとは知る由もなく、待っていると、婆さんがキヨ子をつれてきて、お酒がまわりかけたところで、じゃア、ごゆっくりと帰ってしまった。