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せいりょくのちゅうしんをぎかいにうつすべし
勢力の中心を議会に移すべし
大隈 重信
「新日本 第三巻第二号」1913(大正2)年2月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,243 字 · 17 页
如何に天資聡明にあらせられても、何処に賢者が在るか、何処に最も好く民心を得るものが在るかを直ちに知って、これを任ずるという事は困難である。古来、君主にとっては宰相を選ぶが一番大切の仕事で、それを誤ると国家を誤る。これは歴史上に古来多く見ゆるところである。されば、憲政の円満なる運用をするには、君主は平日無事の時に於て、何人が最も賢者にして最も国民の心を得るかを洞察しおかねばならぬ。即ち、君主は誰と共に政治を為さるべきかというに、最も政界に力を占めたもの、換言すれば貴衆両院に力あるものを御選びになるのが、最も適当で且つ便利である。この様な事は、憲法の上には現れぬけれども、憲法の運用上に極めて大切である。けれども、今日の有様ではまだまだその様な運びには至らぬが、これは主として帝国議会がまだ左様に訓練されおらぬ罪に帰すべきである。
もはや元老の勢力の必要の時代を去ったんである。然るに、今度の内閣組織に当って元勲にご相談があった。公然元勲会議というものの開かれたのは、憲政以来、このたびが初めてである。今上が元勲に匡輔の任を御命じになった大正の初めに於てである。