轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ちよこ

千世子

宮本 百合子

「宮本百合子全集 第二十八巻」新日本出版社、1981(昭和56)年11月25日

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 83,104 字 · 164 页

青空文庫

「そう、いずれ何々めしなんてこんな家並にする様になっちゃあ素人が作ったのより不美味いものになっちまうんですよ、デモ若し御給仕に来た女が自分の気に入ったら我慢するかも知れませんワ」

千世子は遊びぬいた男が云う様な事を云った。源さんはそっぽを向きHは千世子のえりっ首を見ながら笑って居た。

「私もうこんなところに居ずとようござんすワ、妙華園に行きましょうネ、近いから、いや?」

一番奥の茶屋の赤い毛布の上に腰を下すとすぐ我ままらしく云い出した。渋いお茶をのんで居たHは、

「もういやになった? 行ってもいいけど、源さん君は?

いいでしょうつき合っても……」

羊かんをたべて居るのにかずけて源さんは合点したっきりだった。

「じゃそうしましょう、でも千世子さん歩ける?」

「歩けまいと思えば誰が云い出しなんかするもんですか、キット歩きます、どんな事になっても……」

「自分は歩くつもりだって足が云う事をきかなくなったら困るじゃありませんか」

「歩かして見てから云って良い事ってすワ、早すぎます、今っから」

千世子はおせんべを掌の中でこまっかくかきながら云った。

「オヤ、何故私は大きいまんまかじろうとしないんだろう、気取るつもりでこんな事をしたんだろうか……」