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ゆうじょうにかんけいあるエッセイ
友情に関係あるエッセイ
戸坂 潤
「改造」1941(昭和16)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,236 字 · 17 页
以前私の考え方はこういう人達と全く一致しなかったが、その頃沈黙を守っていた人達が一斉に著作し始めた。して見ると私には、「自然は真空を忌む」というトリチェリーの命題が、舌の下まで昇って来て、之を抑えるのに骨が折れる。そういうことを口にすれば、私は立派な妄想症の精神病者に数えられるのだろうから。だが少くとも、そこには文化という空気の、交換に似たものがあるらしいと云うても、必ずしも不遜ではないだろう。この旧い空気が曽つて、今の新しい空気を排除していたのだろうか。今の新しい空気は、旧い空気によって排除されていなければならなかったような稀薄な空気だったのだろうか。アカデミーの友人達は曽つて何に遠慮して沈黙していたのだろうか。そして現在何にインスパイヤされて精力的に書いたりしゃべったりするようになったのだろうか。
この旧友達の労作は、相当に内容の立派なものだと推定する理由がある。私は彼等の昔からの力量を知っているから、読まない内からその価値のあることが判るような気がする。これは以前から明らかな素質だった。併しそれが何故最近になって急に揃いも揃って発動することになったのか。