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こだいこくごのおんいんについて

古代国語の音韻に就いて 他二篇

橋本 進吉

橋本進吉『古代国語の音韻に就いて 他二篇』。同一底本的分册已合并为一书。收入:古代国語の音韻に就いて、国語音韻の変遷、駒のいななき。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,329 字 · 188 页

青空文庫

以上十三の仮名以外のものはどうかと言いますと、「いろは」の四十七の中、上に述べた十三の仮名以外のものは、例えば「か」なら「か」、「あ」なら「あ」はこれに当る万葉仮名は沢山ありますけれども、それは皆同じように用いられて区別なく、「か」とか「あ」とかの仮名に当る所にすべて通用する。すなわちそれは一つの類である。その濁音もすべて同様で、一つの仮名が一類をなすのであります。

以上挙げたものを総計すると、十三の仮名におのおの二類があるから二十六類、その濁音七つのうち、五つだけが二類にわかれ、二つはおのおの一類であるから濁音はすべて十二類、以上合計三十八類。次に清音四十七の内から右の十三を除いた三十四およびその濁音十三はおのおの一類であるから合計四十七類、これを前の合計と加えれば総計八十五類となります。つまり奈良朝のあらゆる万葉仮名は、以上八十五類に分れることになったのであります。なお『古事記』の仮名だと、他のものよりも「チ」と「モ」と「ヒ」がそれぞれ一類ずつ多いことになっていますから総計八十八類になります。

右の龍麿の研究は、その性質から言うと、仮名の通用するか通用しないかをしらべたものであります。