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「こりゅうきゅう」
古琉球
伊波 普猷
伊波普猷『古琉球』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「古琉球」自序、「古琉球」改版に際して、琉球史の趨勢、浦添考、沖縄人の最大欠点、進化論より見たる沖縄の廃藩置県、土塊石片録。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 29,421 字 · 61 页
前にも申上げた通りいわゆる琉球王国は慶長十四年以後は日本の一諸侯島津氏が殊更に名に於ては支那に隷せしめ実に於ては日本に属せしめて私かに支那貿易を営むために存在させた機関に過ぎないのであるから、その存在の条件がなくなるや否や動揺を来すのは当然のことでございます。御維新になった結果琉球は最早島津氏の機関でないようになって、当然日本帝国の一部たるべき性質の者となりましたので、とうとう琉球処分ということが起って参りました。沖縄人に取っては寝耳に水であったのでございます。これがやがて日本思想と支那思想との最後の大衝突である。かかる時に際し、人は往々にして大勢の推移を知らず、前後を同一の時代と観ずることがある。ここに於てか人と時勢と相副わず、その間に扞格を来すのである。これ社会に保守党の起る所以である。これ社会に擾乱の避くべからざる所以である。宜湾朝保はこの間に立って時勢を解釈し、輿論を無視して沖縄を今日のような位地に置いたのでございます。而して彼れは非常なる迫害を受け、明治九年憂を懐いて死にました。彼れは実に不幸なる政治家であります。しかしながら彼れは幕末の勝安房や朝鮮の李完用と並称せらるべき人物であります。