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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

佐々木味津三『右門捕物帖(三)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 241,558 字 · 480 页

青空文庫

四半刻……。

やがてのことに迫ってきたのは、屋の棟も三寸下がるというその真夜中の丑満時です。ゴーンと一つ鳴った。つづいてゴーンと二つめが鳴った。三つ、四つ、五つ、六つ、最後の八つめが鳴ってしまえば、丑の時参りが精根を傾けてのろい祈ると伝えられている、そののろいの時が来るのです――伝六の両足がぶるぶると震えだしたけはいでした。

しかし、名人は身じろぎもせずに、じっと鬼気漂うやみの中を見すくめたままでした。

刻! 一刻!

さらに一刻! 二刻! そうして四半刻――。だが、なんの音もしないのです。足音はさらなり、くぎの音も金づちの音も聞こえないのです。と知るや、不意に名人がかんからと笑いだすと、投げすてるようにいいました。

「わはははは、とうとう今夜は待ちぼけくったか」

「え? なんですと! ね、ちょっと、ちょっと。な、な、なんですかい」

同時に、伝六が爆発するように音をあげたのは当然でした。

「人をおどすにもほどがあるじゃござんせんか。気味のわるいいたずらをするっちゃありゃしねえや。あっしゃ三年ばかり命がちぢまったんですよ。おもしろくもねえ、待ちぼけくったとは何がなんですかよ。