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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
佐々木味津三『右門捕物帖(三)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 241,558 字 · 480 页
江戸の女のべっぴんぶりに目がくらんで、手ごめにでもしたというのだろう。どうだ、違うかッ」
「なんとも、面目ござりませぬ。かえって水いたずらの罪を二三春さんとやらにぬりつけ、ないしょにしてやるからとおどしつけ、ついその、なにしたのでござります。重々面目ござりませぬ」
「あたりめえだ。人のお囲い者を手ごめにした野郎に、面目やお題目があってたまるけえ。食いちぎられた小指は、そのときの手ごめ代かッ」
「恐れ入ります。なにを申すも人気稼業の芸人でござりますゆえ。穏便なお計らいくださりますればしあわせにござります」
「控えろッ、むしのいいにもほどがあらあ。江戸の女は、お囲い者でも操がいのちのうれしい心意気を持っているんだッ。さればこそ、江戸五郎に面目ねえと、恨みの小指を一枚刷り絵に供えておいて、ゆかしい死に方までしているんだッ。そのうえ、あくどい水いたずらまでもやった者を、どこの江戸っ子がかんべんできるけえ。よくみろいッ。みなさまも鳴りを静めて聞いているじゃねえかッ。一、二年伝馬町の牢屋敷で涼みをさせてやらあ。――伝六ッ、伝六ッ、いいぐあいにつじ番所の連中が来たようだ。