轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
佐々木味津三『右門捕物帖(二)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 页
妙な品物でしたので、伝六は目をぱちくりさせていましたが、右門は莞爾とばかりうち笑むと、それを伝六の眼の前にさしつけながらいいました。
「どうだ、早わざに驚いたろ。まず第一は、この紙ににじんでいる赤い色が二通りになっているから、目のくり玉をあけてよく調べてみなよ」
「いかにもね。こっちのべたべたにじんでいるどす黒いやつア、たしかに血の色にちげえねえが、そっちのちっちぇえ赤い色は、どうやら口紅のあとじゃござんせんかい」
「そうだよ、ふところ紙に口紅のあとがついているとするなら、この紙の持ち主が女であるこたあ確かだろ。そこで、第二はこの紙そのものだがね、おまえのような無粋なやつあ、このなまめかしいふところ紙がなんてえ品物かも知るめえなあ」
「ちぇッ、つまらんところでたなおろしなんぞしなくたってようがすよ。無粋だろうと、ぶこつだろうと、大きなお世話じゃござんせんか。なんてえ紙ですかい」
「これが有名な筑紫漉だよ」
「へへえ、なるほどね。筑紫漉といやあ思い出しましたが、大奥のお腰元が使うとかいう紙ゃあこれですね」
「そうさ。だから、これでこのふところ紙の持ち主ぁ女で、しかも大奥のお腰元だっていうことがわかったろ。