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よしだしょういん

吉田松陰

徳富 蘇峰

「国民之友」1892(明治25)年5月~9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 135,622 字 · 269 页

青空文庫

また万子も日々ふとり申すべく候えば、心を用いてそだて候え。赤穴のばあさまは御まめに候や。御老人の御事万事気をつけて上げ候え。かかる御老人は家の重宝と申すものにて、金にも玉にもかえらるるものにこれ無く候。そもじ事はいとけなき折より心得よろしきものとおもい、一しお親しく思いしが、このほど御文拝しいらざる事まで申遣わし候なり。

別にくだらぬ事、三、四まいしたためつかわし候間、おととさまか梅兄様に読みよきように写しもらい候え。少しは心得の種にもなり申すべく候。さて御たよりの中にも手習よみものなどは心がけ候え。正月には一日はやぶ入り出来申すべきや。あに様の御休日をえらび参り候て、心得になる噺ども聞き候え。拙もその日分り候わば、昔噺しなりとも認め遣わし申すべし〔情思懇篤〕。また正月にはいずくもつまらぬ遊び事をすることに候間、それより何か心得になるほんなりとも読んでもらい候え。貝原先生の『大和俗訓』『家道訓』などは丸き耳にもよくきこゆるものに候。また浄瑠りほんなども心得ありて聞き候えば、随分役にたつものに候。さてまた別に認めたる文に付き、うたをよみ候。ここにしるし侍りぬ。