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こっかいとしょかんのまどから

国会図書館の窓から

中井 正一

「ブックス」1949(昭和24)年3月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,977 字 · 4 页

青空文庫

図書館協会も、本館内にあり、その仕事をも承わっている私は、二倍の意味でこの工場化を感ずるのである。もはや全図書館は、一つ一つベルトを巻いて全動力となるべき図書館組織である。図書館法案が通過するとき、その時まさに大組織体として出発するのである。

公共図書館が一万、学校図書館四万五千の単位で結合するとき、それはすでに購買組織としても巨大である。良書一千の単位の購買を獲得できるのはもはや遠い将来ではない。八千円文庫ですら今八百の単位を戦いとったのである。

希くば、この十二社で、基本図書、教養文庫の一万円文庫の計画を立てて戴き、図書館協会の組織と組み合わせて大いなる威力だと思っている。国会図書館の印刷カードが一枚二円でその文庫に加えうるときも、もはや時期の問題であろう。

中央でこんなに働きつづけている地下室のものがおればこそ、遙かなどこか日当たりのいい南向きの窓で、誰かが、楽しく寂かにいい本を読むことができ、また読んでいることだろうと、自分にいいきかせて、わずかに、この窓から私は、みずからを慰めている次第である。

*『ブックス』一九四九年三月号