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ちじくさくせん
地軸作戦
海野 十三
――金博士シリーズ・9――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,005 字 · 18 页
金博士ともあろうものが、死んだりするものですか」
「いくら金博士でも、身は木石ならずではないか」
「それはそうです。木石ならずですが、たとい爆弾をなげつけられようとも、決して死ぬものですか。おしえましょうか。あのとき博士は、“これは時限爆弾だな、そしてもうすぐ爆発の時刻が来るな”と感じたその刹那、博士は釦を押した。すると博士は椅子ごと、奈落の底へガラガラと落ちていった。しかも博士の身体が通り抜けた後には、どんでんがえしで何十枚という鉄扉が穴をふさいだため、かの時限爆弾が炸裂したときには、博士は何十枚という鉄扉の蔭にあって安全この上なしであったというのです」
「なーるほど、ふんふんふん」
「しかし博士の部屋は、跡形なくなってしまったので、博士はもうそこにはいられず、或るところへ移った」
「それはどこかね。早く話してくれ」
「なにもかも教えましょう。香港にある博士の別荘ですよ、そこは」
「香港の別荘に金博士は健在か! あーら嬉しや、これでもう大願成就だ」
という次第で、この特使閣下を、わたくしが案内して、博士のところへ連れていってやったのである。この特使閣下は、自国宰相の面影に生きうつしで、影武者に最適なりとの評判高き御仁で、そのままの御面相でうろつかれては、宰相と間違えられていつなんどき面倒なことが発生するやも知れず、