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「だん」のかいたい
増補 美学的空間
中井 正一
中井正一『増補 美学的空間』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「壇」の解体、生きている空間、言語は生きている、現代美学の危機と映画理論。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,324 字 · 44 页
大衆そのものの、歴史の中に、自らを切断する、「切断空間」として、カットが、その白いエクランの前に答の試みをなすのである。
ここではすでにゾルゲルのイロニーでは盛りきれないもの、弁証法的主体性が、その論理的根幹となって、新しいバトンを受けつぐべき課題を提出すると云うべきであろう。
存在論学者であったかのルカッチは、かかる矛盾への苦悩から、弁証法の領域に入って行った人である。それは、今凡ての哲学の課題でもある。
この個人の存在論で用うるところの、「不安と怖れ」の言葉のかわりに、「自分自身を否定の媒介とする」と云う考え方を入れかえる時、個人より集団への飛躍が初めて可能となるのである。
この「媒介」の言葉が、メディウムと考えられて、エーテルが物質の「中間者」としてあるように、凡てのものを結びつけていると考える立場をとると、昔のカント流の形式的空間にかえってゆくのだが、「媒介」が「無媒介の媒介」として、自分を切って捨てることで、自分が発展すると考える時に、「不安」は「自分自身を否定の媒介とする」と云う考え方にかわって、新しい弁証法的な空間論を構成することとなるのである。