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「だん」のかいたい
増補 美学的空間
中井 正一
中井正一『増補 美学的空間』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「壇」の解体、生きている空間、言語は生きている、現代美学の危機と映画理論。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,324 字 · 44 页
歴史の「聖なる一回性」に連続している。
教師が、新聞が嘘言を吐きつづけた時、人々は「歴史そのもの」が「真実そのもの」が孤独であることを感ずる瞬間すら経験した。
この嘘言にうずまった人間がレンズとフィルムのもつ率直性に取りすがった心持は判るのである。歴史的正確を求めるものにとってなおさらである。
フィルムが歴史の「聖なる一回性」を再現できることは、歴史の中にあって、同一の今をここにダブラせることで人々の歴史意識を撃発するのである。
このことが映画の美学上にもつ意義はまことに重大である。一九三〇年の文学が自分を把える時それが屍体解剖 post mortem となることの嘆きは、かかる把え方によって一つの生面を開き、そのことは、文学の表現に於て、新しい手法を与えるとも云えるのである。
また、このフィルムが回転数をかえることが出来ること、コマ落し、高速度、逆回転、二重写しが出来ることは、多彩な時間の創造を意味するのである。人間の創造する時間がこの物質的手続で現われてくるのである。コマ落しで植物の時間の中に入ることも出来、電子顕微鏡、望遠レンズ等の参加をもって、「映画眼」