轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

なつのそうれつ

夏の葬列

山川 方夫

山川方夫『夏の葬列』。同一底本的分册已合并为一书。收入:夏の葬列、十三年、朝のヨット、煙突、お守り、一人ぼっちのプレゼント、待っている女。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 60,161 字 · 122 页

青空文庫

(山口さえいなければ、ぼくはもっとたくさん休んだろう。あの昼食の半分を供給する習慣の消失が、山口にはどんなに苦痛だろう。しかもこの習慣は、ぼくのほうからつくったのだ、――そんな責任の意識が、あとの日々をぼくに休ませなかったのだ)でも、ぼくは一日一冊の読書をする日課は、欠かしたわけではなかった。岩波文庫のうしろの目録の、あのぎっしりとならんだ古今の名著の題の上を、読了したしるしのマルで埋めて行くことに、ほとんどぼくは憑かれていたといえる。読書した冊数は、もう七十冊に間近かった。

校庭の裏手へ行くと、そこだけは厳冬の寒風もいじめにやってこない日当りのいい窪地が、林の終るあたりから緩やかなスロープをつくっていた。そのうちにときどきぼくはそこに行って、枯れた芝の斜面を、一人で横になり、ゴロゴロところげ落ちてたのしむのをおぼえた。

てっぺんで、ぼくはまず横ざまに倒れて、「気をつけ」の姿勢で硬直する。それからからだにはずみをつけ、思い切って斜面をころげだすと、空がまわる。世界がまわる。そして日向くさい枯草の匂いが、粗い土の匂いが、ぼくの鼻の穴いっぱいにつまってくる。