轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

03 第二部上

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 23,467 字 · 47 页

青空文庫

なく知ることができたと言ってある。

遠く極東へとこころざして来た初期のオランダ人の旅について、ケンペルはまた種々な話を書き残した。使節フウテンハイムの一行が最初に江戸へ到着した時のことだ。彼らは時の五代将軍綱吉が住むという大城に導かれた。百人番というところがあって、そこが将軍居城の護衛兵の大屯所になっていた。一行は命令によってその番所で待った。城内の大官会議が終わり次第、一行の将軍謁見が行なわれるはずであった。二人の侍が彼ら異国の珍客に煙草や茶をすすめて慇懃に接待し、やがて他の諸役人も来て一行に挨拶した。そこに待つこと三十分ばかり。その間に、老中初め諸大官が、あるいは徒歩、あるいは乗り物の輿で、次第に城内へと集まって来た。彼らはそこから二つの門と一つの方形な広場を通って奥へと導かれる。第一の門からそこまでは数個の階段がある。門と大玄関との間ははなはだ狭くてほんのわずかの間隔に過ぎなかったが、護衛の侍を初め多くの諸役人が群れ集まって来ていた。それから一行は進んで二つの階段をのぼり、まずはいったのは広い一間で、それから右側の一室にはいった。そこは将軍に向かっても、また老中に向かってもすべて対面を求めるものの許可を得るまで待ち合わす所である。