轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

よながひめとみみお

夜長姫と耳男

坂口 安吾

「新潮 第四九巻第六号」1952(昭和27)年6月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,604 字 · 56 页

青空文庫

小屋がけが終って仕事にかかって後は、一切仕事場に立ち入らぬように願います」

オレは高窓を二重造りに仕掛け、戸口にも特別の仕掛けを施して、仕事場をのぞくことができないように工夫しなければならないのだ。オレの仕事はできあがるまで秘密にしなければならなかった。

「ときに馬耳よ。長者とヒメがお召しであるから、斧を持って、おれについてくるがよい」

アナマロがこう云った。

「斧だけでいいんですか」

「ウン」

「庭木でも伐ろと仰有るのかね。斧を使うのもタクミの仕事のうちではあるが、木地屋とタクミは違うものだ。木を叩ッ切るだけなら、他に適役があらア。つまらねえことでオレの気を散らさねえように願いますよ」

ブツブツ云いながら、手に斧をとってくると、アナマロは妙な目附で上下にオレを見定めたあとで、

「まア、坐れ」

彼はこう云って、まず自分から材木の切れッ端に腰をおろした。オレも差向いに腰をおろした。

「馬耳よ。よく聞け。お主が青ガサやチイサ釜とあくまで腕くらべをしたい気持は殊勝であるが、こんなウチで仕事をしたいとは思うまい」

「どういうわけで!」

「フム。よく考えてみよ。お主、耳をそがれて、痛かったろう」