轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

24 流転の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 159,272 字 · 313 页

青空文庫

ただ、その先の日に、あの先生と叔母さんとが、沼の辺を一緒に歩いていたのを見たということだけが、ちょっと人の口の端に上っただけなのです。あの先生はまだ、こんな出来事を御存じはありますまい。わたしもなるべくお知らせをしたくないと思っています。鐙小屋の神主さんは、また室堂へ上って行をしておいでなさるのだから、誰もそのほかに、あの沼の傍へ立入る者は無いはずです。嘉七さんは白樺の皮を取りにあの辺へ通りかかって、そうして頭巾を見つけ出して来たまでです。ああ、また今夜はみんなしてお通夜をしなければなりません。

弁信さん。

わたしは浅吉さんの死顔を見なかったように、あの叔母さんの死顔も見ないでしまおうと思います。私にはそれを見るの勇気がありませんもの。皆さんもまた、出世前の者はそういうものを見ない方がよいと申します……」

十七

追分から、木曾街道の本道を取らずに、北国街道を行く道庵と米友。

どうしたものか、米友の足が思うように捗らない。

軽井沢から沓掛まで一里五町、沓掛から追分まで一里三町。

そこで善光寺道を小諸へ続く原っぱで、米友がドッカと路傍の草の上に坐り込んでしまいました。