轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

33 不破の関の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 86,467 字 · 168 页

青空文庫

こうして二人は街道を西へ向って急いで行きます。

木曾路の脱線から、怠りがちであった里程表を、この辺から、名古屋を起点にはじめてみますと、

名古屋より清洲へ一里半

そうして清洲から次の丁場を一里半、稲葉へ曲ろうとする六角堂まで、変装した美少年が先に立って急いでやって来ましたが、六角堂へ来ると堂の前で立ち止まりました。

これより先、そこに待合わせていたらしい一行がある。

この一行はかなり物々しい乗物二梃に、数名の従者と、それが槍一筋を押立てていることによって、庶民階級の旅人でないことがよくわかります。

ここへ追いついて、ホッと息をついた岡崎藩の美少年の物ごしを見て、米友は、ははあ、この少年はこの一行に合するために、わざわざ変装して来たのだということが充分に呑込めました。

待合わせていた一行もまた、美少年の来り合したことを会釈して、しからばいざ一刻も早く、という段取りでした。

美少年は、額に滲む汗を拭いながら、自分は休もうともせず、先に立って、

「いや、お待遠さまでございました」

その時、前の乗物の戸が細目に開いて、それに挨拶の合図のように見えたばっかりで、何とも言葉はありませんでしたが、その乗物の戸を細目に開いた瞬間に、米友は、その白い面を見ました。