轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

中里介山『大菩薩峠11』。同一底本的分册已合并为一书。收入:大菩薩峠、大菩薩峠、大菩薩峠。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 页

青空文庫

さて、かりに、ここにはじめて天守の初重を踏んでみたとする。まず井桁の間というのへ入る。中央の物置を通って水帳の間から、備附けの武器――たとえば二百張の弓とか、百本の長柄槍とか、唐金の六匁玉の鉄砲とか、その鉄砲玉とかいうものの夥しく陳列された中を通って、再び井桁の間の東南隅に戻って、そこから階段を上って、第二重へ出る。

それから、ほぼ初重と同じほどな規模の第二重。

東側の中央の間の北側の段階から第三重に上る。

九室に分れた中の東北の室の北側の段階を登って、ここに第四重目に入る。

四重の東北の室の段階から五重の台。

五重はすなわち天上である。

ここに藩主の御成の間がある。

これだけの関門を、道庵先生が、どうして突破して、ともかくも、その天守閣の上に立ったかということは、今に至るまで重大な疑問であります。

かりに、非常の特典があってみたにしてからが、初重まではとにかく、二重以上へは、御用列以下の者は藩主のお側衆としておともを仰せつかった者以外には絶対に上れないことになっているはずではないか。

それを、繰返すまでもなく、無位無官の一平民、しかもその無位無官のうちでも、最も安直な十八文を標榜して恥じないわが道庵先生が、どうして斯様な特典を蒙ったかということは、わからない。