轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おおさかのかのうせい

大阪の可能性

織田 作之助

「新生」1947(昭和22)年1月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,468 字 · 15 页

青空文庫

という言葉の言い方である。ちょっと肩を前へ動かせて、頭は下げたか下げないか判らぬぐらいに肩と一緒に前へ動かせ、そして「どうぞ……」という。「どう」という音を、肩や頭が動いている間ひっぱって、「ぞ」を軽く押える。この一種異色ある「どうぞ……」は「どう」の音のひっぱり方一つで、本当に連れて行ってほしいという気持やお愛想で言っている気持や、本当に連れて行ってくれると信じている気持や、客が嘘を言っているのが判っているという気持や、その他さまざまなニュアンスが出せるのである。ちょうど、彼女たちが客と道で別れる時に使う「さいなアら」という言葉の「な」の音のひっぱり方一つで、彼女たちが客に持っている好感の程度もしくは嫌悪の程度のニュアンスが出せるのと同様である。

しかし、それとも考えようによっては、京都弁そのものが結局豊富でない証拠で、彼女たちはただ教えられた数少い言葉を紋切型のように使っているだけで、ニュアンスも変化があるといえばいえるものの、けっして個性的な表現ではなく、又大阪弁の「ややこしい」という言葉のようにざっと数えて三十ぐらいの意味に使えるほどの豊富なニュアンスはなく、結局京都弁は簡素、単純なのである。