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おううほくぶのせっきじだいぶんかにおけるこだいシナぶんかのえいきょうについて

奥羽北部の石器時代文化における古代シナ文化の影響について

喜田 貞吉

「民族 第二巻第二号」1927(昭和2)年1月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,885 字 · 20 页

青空文庫

等しく蝦夷と呼ばるる中にも、史上特に津軽蝦夷の名をもって指摘せられた一部族の存在したことは、彼らがここに久しく日本民族の圧迫から免れて、特異なる文化の発達を示し、他の蝦夷族から区別さるべきあるものを有していたがためであったろうと思われる。しかして自分はその特異なる文化の発達をもって、古代シナ文化の影響を受けたためではなかろうかと想像してみたいのである。

むずかしい理窟は後のこととして、ここにはまずその後において自分が知ることを得た、シナ文化の影響あるものらしく思われる新資料について、そのいくつかを紹介してみよう。

「第一図 秋田県北浦出土の玉斧(左)と※状耳飾(右)」のキャプション付きの図

第一図 秋田県北浦出土の玉斧(左)と※(「王+夬」、第3水準1-87-87)状耳飾(右)

まず第一に御披露すべきものは、第一図の玉斧である。あるいは圭というべき部類に属すべきものかも知れぬ。かつて秋田県南秋田郡男鹿半島の北浦〔(男鹿市)〕から、同じ写真の※(「王+夬」、第3水準1-87-87)状耳飾とともに発見せられたもので、玉質は俗に翡翠の皮と呼ばれる不良質の硬玉である。