轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じょせいのかくほん
女性の書く本
宮本 百合子
「東京堂月報」1941(昭和16)年9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,710 字 · 6 页
今日の女性はもっと自分たちの生活の現実から本を読むし、漫然とした感想風な著作にあき足りないひとは、そこに専門的な精密さをもとめて、例えば谷野せつ氏の最近の女子労務者の生活調査を扱ったパンフレットなどをも深い関心で見ていると思う。
それがどういう事情からにせよ現在のように女性が出版の可能を割合もっているとき、女性はあらゆる種目と範囲に亙ってたくさんの本を出して行くべきだろう。質を縦にもふかめて、専門的な、時間の経過に耐える労作を、もっともっと生み出して行っていいと思う。
女性の勤労がひろまり高まるにつれて、文化の面でも女性の動きが現れるのは自然だけれども、その勤労が女性の歴史の成長にとってただの消耗であってはならないように、女性の書く本が目の先の過ぎゆく文化的泡沫であったりしては悲しいと思う。
もしこれ迄がインフレ出版であったというならば、それとして、その現実のなかで一番新鮮で肥沃で誠意もこもった成長の可能をもつ部分の一つが女性の著作の分野であっていいだろう。特別な本つくりめいた一部の文筆家をのぞいて、日本の女性一般はまだ本を書くことにすれていない。