轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じょなん

女難

国木田 独歩

「文藝界」1903(明治36)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,695 字 · 45 页

青空文庫

どこで飲んだかだいぶ酔っていましたが、私が奥の部屋に臥転んでいると、そこへずかずか入って来まして、どっかり大あぐらをかきました。お幸は私の傍に坐っていたのでございます。

『そとは大変な降りでござりますぜ、今夜はお泊りなされませ』と武は妙に言いだしました、と申すのは私がこれまで泊ろうとしても武は、もし泊まって事が知れたらまずいからといつも私を宥めて帰しましたので、私も決して泊ったことはなかったのです。

『イヤやはり泊らん方がよかろう』と私の言いますのを、打ち消すようにして武は、

『実は今夜少しばかり話がありますから、それでお泊りなされというのだから、お泊りなされというたらお泊りなされ』と語気がやや暴ろうなって参りました。舌も少し廻りかねる体でございました。

『話があるッてなんだろう、今すぐ聞いてもいいじゃアないか』

『あなた気がついていますか』と出し抜けに聞かれました。

『何をサ?』私は判じかねたのでございます。

『だからあなたはいけません、お幸はこれになりましたぜ』と腹に手を当てて見せましたので私はびっくりしてしまったのでございます。お幸は起って茶の間に逃げました。