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ようば

妖婆

芥川 竜之介

大正时代的东京街头,电车电话环绕,却发生了宛如爱伦·坡小说中的诡异事件。你敢相信,那位妖婆可能就藏在文明的光影里吗?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 37,473 字 · 73 页

青空文庫

て、松葉燻しぐらいにはされ兼ねますまい。そう思うともう新蔵は、おちおち寝てもいられないような気がしますから、四日目には床を離れるが早いか、とにもかくにも泰さんの所へ、知慧を借りに出かけようとすると、ちょうどそこへその泰さんの所から、電話がかかって来たじゃありませんか。しかもその電話と云うのが、ほかならないお敏の一件で、聞けば昨夜遅くなってから、泰さんの所へお敏が来た。そうして是非一度若旦那に御目にかかって、委細の話をしたいのだが、以前奉公していた御店へ、電話もまさかかけられないから、あなたに言伝てを頼みたい――と云う用向きだったそうです。逢いたいのは、こちらも同じ思いですから、新蔵はほとんど送話器にすがりつきそうな勢いで、「どこで逢うと云うんだろう。」と、一生懸命に問いかけますと、能弁な泰さんは、「それがさ、」とゆっくり前置きをして、「何しろあんな内気な女が、二三度会ったばかりの僕の所へ、尋ねて来ようと云うんだから、よくよく思い余っての上なんだろう。そう思うと、僕もすっかりつまされてしまってね、すぐに待合をとも考えたんだが、婆の手前は御湯へ行くと云って、出て来るんだと聞いて見りゃ、川向うは少し遠すぎるし――と云ってほかに然るべき所もないから、よろしい、僕の所の二階を明渡しましょうって云ったんだが、余り恐れ入り