轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
つまのざ
妻の座
壺井 栄
「新日本文学」1947(昭和22)年8月、1949(昭和24)年2月~4月、7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 82,695 字 · 165 页
までいってむにゃむにゃと言葉をにごしたと、腹をかかえて笑ったりした。ミネも一しょに笑いながら、まさか野村がそんなふうにひのえうまを気にする人間とも思わなかったのだが、その前にきた野村の手紙には、別れるについて閑子さんがひのえうまだからなどということは決してありませんといいわけしてあった。野村ともあろう人間がたとえそんなかたちでにしろ一応はひのえうまを問題にするのかとそのときミネは軽い気持でひっかかったのを思い出した。ミネだとてひのえうまだからどうだなどとは考えないが、しかし実際問題として閑子の上にひのえうまは大いに影響していたのは事実である。彼女が四十までもひとりで暮してきたその原因の一部にはひのえうまが厳然と作用していたのをミネは知っている。閑子に限らず、ミネの郷里などではひのえうまについてはやはり平気の平ざではなかった。それに向って肩肘をはっていたような閑子を、昔からいろんな形でどれほどミネは啓蒙したことか。そういう意味でならミネもまたひのえうまを問題にはしていた。野村のはしかし、どうなのだろうか。だがともかくとしてひのえうまを笑って語れるのは閑子の発展だと思った。