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ふじんさっか
婦人作家
宮本 百合子
「婦人と文学」附録、筑摩書房、1951(昭和26)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,898 字 · 58 页
つくった新体詩「君死にたまうこと勿れ」は、「ああ弟よ、君を泣く」という第一句からはじまって深い歎きのうちに「君死に給うこと勿れ」と結んでいる。「親は刃をにぎらせて、人を殺せと教えしや、人を殺して死ねよとて、二十四までも育てしや。」「君死に給うことなかれ。すめらみことは戦に、おおみずからは出でまさね。かたみに人の血を流し、獣のみちに死ねよとは。」「十月もそわでわかれたる少女心をおもいみよ。」
この詩は『明星』に発表された当時、愛国詩人大町桂月一派から激しい攻撃をうけた。その後、この詩は晶子の作品集からけずられて、四十数年を経た。「すめらみことは」いでまさぬ太平洋戦争の敗北によって、日本の権力が武装解除されたとき(一九四五年)この「君死にたまうこと勿れ」は、新しい感動をもって紹介されよみがえらされた。この作品は、当時の晶子が、侵略戦争の本質については深くふれず、「旧家を誇るあるじにて、親の名をつぐ君なれば、君死に給うことなかれ」という親のなげきの面から、また、「のれんのかげに伏して泣く、あえかに若き新妻」の「この世ひとりの君ならで、ああまた誰にたのむべき、君死にたまうことなかれ」