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ふじんさっかの「ふしん」とそのしゃかいてきげんいん
婦人作家の「不振」とその社会的原因
宮本 百合子
「週刊婦女新聞」1933(昭和8)年7月23日号「談話リレー」
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,462 字 · 5 页
正直な所、亭主より豪い女が出来ては困る! と云うのが支配階級とその亜流の心情なのです。
このような事情が、文学との関係にどう現れるかと云うに、少数のブルジョア高等教育を受けた女は、知識程度は高いようでも、内容の貧弱な低い生活しか持たないために、例えば宗瑛のような人にしても、結局詰らないものしか書けません。
では矢田津世子とか大田洋子、堀寿子とか云うような小ブルジョア階級の婦人作家はどうかと言えば、彼女等は苦しい小ブル生活をしている。そして彼女等の生活は小ブル階級の一般的恐慌と密接に結びついて書くもので食べて行かなければならなくなっています。一方ブルジョア雑誌は不景気を切り抜け、民衆を現実から欺瞞する為に低級なエロとナンセンスで売りつけようとします。故に彼等は真面目な作品よりもエロとナンセンスを要求します。彼女等はエロやナンセンスを書くことを悲しいと思う。然し書かねば喰えないから仕方なく書く。真面目な作家はそれを煩悶するとしても、然し積極的にそう云う不健全な社会を改革しようなどと云う熱情は、その階級性によって多く持っていないから、いたずらに感傷主義に浸るだけで、彼女等には正しい生活を建設しようとする気魄に欠けています。