轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
「やまと新聞」1907(明治40)年1~4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,760 字 · 343 页
「カム、イン、」と猶予わずに答えた。
この剥啄と、カム、インは、余りに呼吸が合過ぎて、あたかもかねて言合せてあったもののようである。
すなわち扉を細目に、先ず七分立の写真のごとく、顔から半身を突入れて中を覗いたのは河野英吉。白地に星模様の竪ネクタイ、金剛石の針留の光っただけでも、天窓から爪先まで、その日の扮装想うべしで、髪から油が溶けそう。
早や得も言われぬ悦喜の面で、
「やあ、」と声を懸けると、入違いに、後をドーン。
扉の響きは、ぶるぶると、お妙の細い靴の尖に伝わって、揺らめく胸に、地図の大西洋の波が煽る。
四十九
「失敬、失敬。」
とちと持上げて、浮かせ気味に物馴れた風で、河野は教頭と握手に及んで、
「やあ、失敬、」と云いながら、お妙の背後から、横顔をじろりと見る。
河野の調子の発奮んだほど、教頭は冷やかな位に落着いた態度で、
「どこの帰りか。」
「大学(と力を入れて、)の図書館に検べものをして、それから精養軒で午飯を食うて来た。これからまたH博士の許へ行かねばならん。」
と忙しそうに肩を掉って、
「君(とわざと低声で呼んで、)この方は……」