轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
「婦人倶楽部」1929(昭和4)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 85,654 字 · 175 页
「成程」
「少し無理な註文だけれども」
「宜しい。計らおう」
と斎藤さんは引受けた。
「有難い」
「しかし下見丈けでお仕舞いにしたんじゃ残酷だぜ」
「そんなことは万一にもない積りだ。気に入れば直ぐに正式の見合をする」
「気に入るかしら?」
「大丈夫だ。何彼と理窟をつけるのは悪く思っていない証拠さ」
「奴、試験下手だというから、落第しなければ宜いが」
「何あに、そんな危険があるようなら疾うに打ち切ってしまう。充分見越しがついているから、こんな我儘なことを頼むのさ」
と山下さんも手前勝手は承知の上だった。
仲人が旧の先生と来ているので、お婿さん、一々自分の方から足を運ばなければならない。草鞋千足の譬えがアベコベになっている。長船君は或晩、召喚に応じて急遽斎藤家へ出頭した。
「先生、先日は意外の長座を致しまして、恐縮千万でございます。今日は又……」
と例によって堅い。
「いや、度々御足労をかけます。さあ、何うぞ」
「はあ」
「さあ、何うぞ此方へ」
「はあ」
「お敷き下さい」
と山下さんは斡旋する。隣室が茶の間で、そこには斎藤夫人と山下夫人と春子さんが長火鉢を囲んで控えている。
「春子さん」