轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

こをつれて

子をつれて

葛西 善蔵

「早稲田文学」1918(大正7)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,970 字 · 34 页

青空文庫

尤も君なんかの所謂警察眼なるものから見たら、何でもそう見えるんか知らんがね、これでも君、幾らかでも国家社会の為めに貢献したいと思って、貧乏してやってるんだからね。単に食う食わぬの問題だったら、田舎へ帰って百姓するよ」

彼は斯う額をあげて、調子を強めて云った。

「相変らず大きなことばかし云ってるな。併し貧乏は昔から君の附物じゃなかった?」

「……そうだ」

二人は一時間余りも斯うした取止めのない雑談をしていた。その間に横井は、彼が十年来続けてるという彼独特の静座法の実験をして見せたりした。横井は椅子に腰かけたまゝでその姿勢を執って、眼をつぶると、半分とも経たないうちに彼の上半身が奇怪な形に動き出し、額にはどろ/\汗が流れ出す。横井はそれを「精神統一」と呼んだ。

「……でな、斯う云っちゃ失敬だがね、僕の観察した所ではだ、君の生活状態または精神状態――それはどっちにしても同じようなもんだがね、余程不統一を来して居るようだがね、それは君、統一せんと不可んぞ……。精神統一を練習し給え。練習が少し積んで来ると、それはいろ/\な利益があるがね、先ず僕達の職掌から云うと、非常に看破力が出て来る。