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がっこうきょういくにおけるとしょかんのりよう

学校教育における図書館の利用

佐野 友三郎

「帝国教育 第四一〇号」1916(大正5)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,251 字 · 16 页

青空文庫

」『師範学校教程図書館管理要項より』

四

図書館を中心とする自学自修主義の学風作興と相待て必要なるは互助教育の復興なり。従来行われたる漢学塾の論講は他にいかなる短所ありとも一面より見れば互に切瑳し相啓発するの効ありしは疑うべからず。この種の学風我国に跡を断たんとする今日却て米国において盛に行わるるを見る。同国公共図書館においては多く倶楽部室の設備ありて成年者のために各種会合の便を与うるのみならず、中小学の少青年にして弁論又は研究の小集会に利用する者少なからず。ニューヨーク、ウイスコンシン諸州に在りては数名ないし十数名の同志相集まりて読書倶楽部を組織し大学通信教育部または州立図書館の監督指導の下に読書の順序を定め、参考用として巡回文庫を借受け一定の事項を研究する者頗る多し。この組織は直ちにこれを今日の我が青年会に適用し難しといえども青年会も修養機関としては今後主として互助教育主義を採り同趣味、同年輩の者、日時を定めて三々五々相集合し年長者を座長または奨励者となし教師は大体の説明指導を与うるに止め互に切瑳啓発せしめば従来の補習夜学に比し一段の進境ならずとせず。