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がくせいのぎのうときんろうたいしゅう
学生の技能と勤労大衆
戸坂 潤
「関西学院新聞」1936(昭和11)年8月8日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,445 字 · 13 页
もしダンスやコーヒーやレコードが学生の本分外ならば、凡そ今日の野球程学生の本分を踏み出したものはないと私は信じる。そして若し学生生活を何等かの手段に化すことが悪いならば、就職運動で馬鹿となるのが歪曲だと同じに他の運動や教練だって歪曲だ、併し学生生活の本分をそんなに狭く理解すべきものではない。学生の本分は何であるかなどということを決め得る人間はどこにもいないのである。夫は学生自身が事実上決めて行くものなのである。少くとも生活を楽しくし生活の幅をつけるということは、人生の上で大事なことだ。問題は凡ての民衆が一般的に夫をなし得ないからこそ起きるのだ。
生活を楽しむためのチャンスが多いという点で、今日の学生は過去の学生よりも幸福であり、且又却って学生らしいのである、これ自体は学生生活の歪曲でも何でもない。それよりも要点は、学生が勉強しなくなったということらしい。――処がこの点でも無条件に片づかないものが含まれている。一体現在の学生はどう言う意味で勉強しなくなったか。私は寧ろその逆の場合の方に出会う事が多い。学生は仲々よく勉強する。ノート勉強をやるのである。