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うちゅうのまいご

宇宙の迷子

海野 十三

「少年クラブ」1947(昭和22)年4月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,497 字 · 29 页

青空文庫

外は墨をぼかしたようなまっくらな空。銀河が美しい。

と、とつぜん、上の方からすぐ目の前におりてきた大きな赤い火の玉!

みるみるうちにその火の玉は、まぶしいばかりにもえあがって下界の方へ。

ガガガンの音はそのとき起った。

「何だろうね、今のは……」

ポコちゃんは、青くなってさけんだ。

「いん石がもえながら飛んでいるんだ」

くらやみの中に千ちゃんのこえがひびいた。

危機脱出

「へえっ、あれが、いん石かい。すごいなあ」

あまりものにおどろいたことのないポコちゃん川上少年も、艇外をひゅうひゅうととびかう鬼火のような、いん石群には、すっかりきもっ玉をうばわれた形であった。

そのとき操縦当番の千ちゃん山ノ井少年は、ポコちゃんに答えようともせず、前のテレビジョンの映写幕面をにらみながら、汗をながして操縦かんをあやつっている。

「しかし、きれいなもんだなあ。両国の川開で大花火を見るよりはもっとすごいや。あっ、また一発、どすんとぶつかったな。いたい!」

ポコちゃんは金属わくにいやというほど頭をぶっつけた。それっきり、かれはおしゃべりをやめた。それはしゃべっているさいちゅうにどすんときて、じぶんの舌をかみそうで、心配になったからだ。